マンション・アパートを1棟単位で賃貸経営するということは、区分所有では得られない大きな利益を得ることができますが、大きなリスクを負うことになります。このリスクという落とし穴を回避するためには、信用できる不動産業者を探すか?不動産業者の真偽を見極める情報・知識を得ることが重要です。
上手い話しには裏がある
誰もがリスクなく大きな収入を得たいと考えるものです。賃貸マンション経営は、かつて資産家の投資方法であったため、不動産投資家に対して「お金持ち」というイメージが強く根付いています。またマンション購入後に放置しておくだけで、定期的な不労所得を得られるというイメージも強いです。そのため賃貸用マンションさえ手に入れることが出来れば、確実にもうかると考える人が少なくありません。
このような先入観から「これは儲かる物件です」と言われることで、安易に信用してしまう人がいるのです。
不動産屋が提示する「儲かる」には、いろいろ罠があるため注意が必要です。
高い利回り(投資資金に対する収益率)は、見せかけ
賃貸マンション経営を行う際の収益率の確認は、まずは物件の利回りを基準とします。
10%以上の利回り(年間家賃総額 ÷ 物件購入額)があれば十分な収益を得ることができる。と語られています。しかし不動産業者が最初に提示する利回りには、空室(家賃未収金)家賃滞納は想定外とされています。
また、賃貸マンション経営時にかかる諸経費なども考えられていません。
例えば1億円で12室(年間家賃想定額1,440万円)あるマンションを1棟購入します。この場合の利回り(1,440÷10,000)14.4%となります。
しかし、このマンションは築30年の非常に古いマンションなため、内装・外装・配管に修理が必要となった場合、1室あたり500万円の改装費用であった場合には利回り9%まで低下してしまいます。
この他に月々の経費がかかってくるため、想定している利回りが回収できることはありません。
高い利回りが提示されている場合には「十分な入居率を確保できるか?」「近年中に修繕・交換を必要としていないか?」「ランニングコストがどれほどかかるか?」を是非たずねて見て下さい。
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サブリースによる家賃保証制度
オーナーが所有するマンションを不動産業者が一括借り上げするシステムです。
例え空室があったとしても、不動産業者に一括で貸しているのですから入居率は関係ありません。これにより月々のローン返済が円滑に行われ、ローン完済時には資産だけが手元に残り、以降は利益だけがもたらされるかのような説明がされます。
しかし実際には
・一括借り上げの家賃は賃貸開始3ヵ月目からようやく発生
・オーナーの手元に入る収入は、家賃相場の80%ほど
・契約期間ごとに、家賃の下降修正見直しあり
・設備の維持管理、修繕にかかる費用はオーナー負担
「家賃保証があるから大丈夫」と言われた際には、これらのリスクを視野にいれて収益計算をする必要があります。
何の苦労もせずに、安定した不労所得、十分な資産を得る事ができるという話を信用した結果、修繕費用、空き室の増加によるローン返済の困難などと大きな損失を招き破綻するということもあります。
「儲かる」という言葉を安易に信用せず、収支計画、賃貸経営戦略の提出を得て「儲かる」理由を明確にすることが重要となります。
経営は任せきりにせず、積極的にかかわる事が重要
賃貸マンション経営のメリットの一つに、副業としての参入が容易な点があります。その理由は、信頼できる賃貸管理会社と契約することで「クレーム処理」「修理依頼」「家賃回収」まで行ってくれるからです。
しかし、ここで注意が必要なのは1棟所有です。1棟所有の場合、収益率が大きくなることからオーナーは副業ではなく事業として考える必要性が出てきます。
1棟所有の場合「設備メンテナンス」「清掃・植栽」「ターゲット層を見据えた賃貸経営戦略」が必要となってきます。もちろん管理業者に全ての業務を委託することもできますが、例え管理業者が信頼できても、管理業者の下請け・委託業者が手を抜かないとは言い切れません。定期的にオーナー自身がチェックを行い、入居者が快適に生活できるような工夫を行う事で、安定した入居者を獲得する事ができるのです。
逆にこれらを怠ると「マンションの劣化」「入居者の生活スタイル低下」「空室の増加」に繋がってしまうのです。
「管理業者に手数料を払っているのだから、そんなマイナス行為をするわけがない!」
なんて考えている人は甘いです。管理業者は、入居者を他のアパートに転居させることで、手数料を得る事ができることを忘れてはいけません。
そのような管理業者による不利益を避けるためにも、管理業者に対して定期的な挨拶も、賃貸経営成功のためには必要な行動といえるのです。
マンションの前所有者の販売理由を知ろう
購入希望者の方が自分の条件にマッチする物件はココだけだ、是非売却して欲しい!と売主と交渉するのなら、販売理由を気に掛ける必要はありません。
しかしマンション所有者が、なんらかのリスクがあるための売却である場合には、そのリスクをリカバリーするための戦略があるか?そのリスクに応じた値引きが行われているか?が重要となります。
例えば
・近所にあった大学が移転する
・工業団地の多くが閉鎖となった
・近所にパチンコ屋ができる
こんな風に周辺環境に大きな変化が生まれた場合、今までになかった空室リスクが生まれてしまいます。また、建物自体の配管の取替時期が来ている場合にも、その事実を知らなければ大きな損失を受けることになります。
売主の売却理由が賃貸マンション経営にとって重要なポイントとなるのです。
この何れの場合であっても、本来であれば売主に報告義務が生じます。また、購入者は売主が瑕疵(隠れた損傷や欠損・風評)を知っているに関わらず、それを伝えず購入者に損害を与えた場合には、契約書に定められた間(一般的に引渡しから1年以内の発見に対して、発見後1年以内)に保証請求を行う事ができることを覚えておくと良いでしょう。
まとめ
今回はオーナーの見通しの甘さを要因とした、賃貸マンション経営の失敗パターンをあげていました。賃貸マンション経営への参入が容易となるにつれ、失敗者の数も増加しています。しかし失敗の殆どは一定のパターンのもとに存在しているのです。
その失敗の原因を一つずつ排除することで、賃貸経営は必ず成功することができるのです。
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