固定経費を無視したマンション購入は、マンション経営を失敗に導く

賃貸マンション経営において、よいマンションを見つけ購入しさえすれば、それで成功が約束されるという訳ではありません。安定した収益を継続して出し続けるためには、維持管理に伴うさまざまな費用がかかります。賃貸マンション経営の収益を効率的に得るために必要な固定経費にはさまざまな種類が存在するのです。

不動産は、所有しているだけで税金がかかります。だからこそ住まいをしない不動産は、売却か賃貸活用により利益を出すことをおすすめされています。

 

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固定資産税・都市計画税

所有しているだけで、発生する税金には2種類あり「固定資産税」「都市計画税」です。これらは、収入の有無にかかわらず毎年納める必要があります。

これらの税額は、以下の計算式で目安金額を算出することができます。

固定資産税額 = 固定資産税評価額 × 1.4(税率) ÷ 100

固定資産税評価額は、国により定められた固定資産評価基準に基づき定められています。固定資産税評価額には「土地評価額」「建物評価額」の2種類が存在し、土地は市場取引価格60~70%、建物は建築費用50~70%ほどの価格になるのが一般的です。

仮に固定資産税評価額が1億円の不動産を所有する場合、税額はおよそ140万円になります。

都市計画税は、以下の計算式を利用することで、目安額が算出できます。

都市計画税額 = 固定資産税評価額 × 0.3(税率) ÷ 100

固定資産税評価額1億円の不動産の場合だと、税額は約30万円になります。固定資産税と合わせて年間170万円の請求を予定しておくと良いでしょう。

 

マンション本体・設備・家賃回収費用

マンション経営において収益源は家賃収入となります。家賃収入を安定して得るには、入居率を高め空室がある場合には、早急に入居者決定する必要があります。また、快適に住み続けてもらうための工夫が必要です。

入居者側の視点で考えると、日常生活の利便性が優れており、綺麗で快適に生活できる良い物件を選びたいと考えるでしょう。特にエントランス、ごみ置き場、駐輪場な、エレベーター、廊下などの共用スペースを入居者が掃除をすることになんの問題があるのだろう?と考えるかもしれません。実際には、一度掃除をしたら周囲がそれを当然と思い込むことや、周囲の要求が大きくなることも考えられるためです。汚れたら片づける。目に付いたら掃除をする美徳のように感じますが、その裏には多くの問題が隠れているのです。

入居者自身が積極的に掃除をできないのですから、入居者の長期間の安定入居を確保するためには、オーナーの管理能力が問われるのです。

また、掃除だけを行っていれば良い訳ではありません。

メンテナンスの種類

・掃除、片づけ、剪定、除草などの衛生管理

・エレベーター、消火栓、受水槽の設備管理

・入居者のクレーム管理

・家賃集金、入退去管理

このように管理内容はさまざまで、これらを継続的に行うことで、大きな支出を避けることができるのです。これら全ての管理をオーナーが行う場合もありますが、一般的には賃貸マンション経営の規模に合わせて、業務の一部を管理業者に委託するのが一般的です。

維持管理費にかかる金額は業務内容や管理業者によって違います。そのため管理業者と委託契約を結ぶ前に複数の管理業者に見積もりをとり「管理内容」「契約金額」を確認したうえで、管理の委託を行う必要があります。

入居者募集費用も管理費として管理が必要

退去者が出た時に必要となるのは、退去手続きとしての退去立会、原状回復工事の見積もり、オーナーと入居者の負担割合の決定です。そして新たに入居者を募集する必要も発生します。管理業者に入居を募集するための宣伝を依頼する訳ですが、その際には宣伝費用は別途支払う必要があります。また優先的に入居者の紹介を受けるためには、仲介手数料を支払う必要があります。仲介手数料は家賃の1~2ヵ月が一般的となっています。この手数料を支払うことで数か月かかる入居が、1ヵ月未満で済むのであれば、収益的にもプラスと考えられるのではないでしょうか?

 

まとめ

このほかにも、共用スペースにかかる水道光熱費、退去時に行う経年劣化に伴うリフォームもオーナーが支払う必要があります。

賃貸マンションの経営には、さまざまな経費が必要になります。最初は感覚がつかめず賃貸マンション経営に収益を上手く生み出すことができないかもしれません。しかし信頼できる管理会社をパートナーとすることで、改善が行い利益に繋がるのです。賃貸マンション経営用のマンションを購入する際には、このような経費を差し引いた状態で、収益をシミュレーションしておく必要があるのです。

 

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