不動産投資の資金調達 ローンの特徴は日々変化する

不動産投資ブームをもたらした要因には、アベノミクスによる市場回復、マイナス金利、観光客の増加、オリンピック特需などが挙げられます。

それらの恩恵を受け、首都圏を中心にハウスメーカーや不動産業者の業績も好調となっています。

この景気回復に乗り、多くのサラリーマンが副業として不動産投資が選択されているのです。

不動産投資は、忙しいサラリーマンにとっても参加しやすい副業と言われています。

しかし、誰もが参加できる訳ではありません。

不動産投資は、他の投資や副業と違い大きな資金が必要となるのです。

 

■不動産投資資金の調達方法

最も多い方法は「住宅ローン」や「不動産投資ローン」です。

投資用として人気のワンルームマンションを購入する際には、全額借入れが可能となるプランが準備されていることもあります。

マンションの売買契約と共に、書類を整えて営業マンに預ければ面倒な手続きも全て代行してくれます。

このような融資では、販売業者がノンバンクと提携によって設定した「不動産ローン」が利用されます。

物件に対する審査が必要なく、個人に対する審査のみとなり、融資までのスムーズに進みます。

しかし、他の金融機関の手数料や金利と比較してみた場合、融資は行いやすいものの、決して安いとは言い切れない設定となっている点が問題と言えます。

 

■高い利回りには、慎重なローン計画が必要です

高い金利でローンを借りてしまっては、本来得る事が出来る利益を放棄していることと変わりありません。

賢く不動産投資を行うなら、「取引のある金融機関」や「金利の安い金融機関」を利用することをお勧めします。

既に取引があり個人的な信用を獲得している金融機関であれば、手続きも容易です。

また、手続きが多少面倒でも長期間に渡り経費が節約できるのですから、手間を惜しんではいけません。

「不動産投資ローン」と「住宅ローン」の違いを知っておくことも資金調達にとって重要です。

双方とも不動産物件の購入に利用できるという面では同じですが、明確な違いは「居住用」「賃貸経営用」と借入れ目的の差になります。
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■審査基準の差 「不動産投資ローン」は厳しい

「住宅ローン」と「不動産投資ローン」では、融資までの審査基準にも大きな差があります。

住宅ローン    債務者の職業・勤務先・所得が重視される

不動産投資ローン 取得した物件の収益性重視

双方のローンの返済金額は、家賃収入から経費を排除した金額以下にする必要があります。

しかし年数が経過することで、賃貸物件の「資産低下」「経年劣化」を受け「家賃減少」の危険性があります。

ローン年月の経過と共に、返済額減少が好ましいのですが、そのようなローンは存在していません。

そのため不動産物件の選択には、家賃減少額が小さくて済むように高い競争力を持つ立地が重要となるのです。

これはローンの種類に関わらず健全な賃貸経営には必須です。

不動産投資ローンの審査には、健全な賃貸経営の要素となる「物件の競争力」「家賃の下落率」「維持管理費」なども考慮されます。

これらの要素は、借入れ返済期間中に返済不能となる原因の有無の判断に利用されるのです。

融資審査における判断要素は、不動産投資ローンが多いものの、一般的に住宅ローン審査の方が厳しいとされています。

金融機関の多くは不動産投資ローンの増加を目標に定め、金融機関同士の競争が行われています。

この競争によって不動産投資ローンの金利は変化するためWeb上では確認が難しいです。

そのため正確に知ろうとした場合、金融機関への問い合わせが必要です。

 

■まとめ

かつての住宅ローンは「金利が低い」「団体信用保険の負担が少ない」等の理由から住宅ローンが好まれました。

しかし現在の不動産投資ローン事情では、住宅ローンと比較し金利などに大きな見劣りはありません。

ローンに対する固定概念にとらわれることなく、現在提供されているローンの特徴を理解し、自分にとって最も利用価値の高いローンを見つけ出すことが、不動産投資にとって重要な要素の1つと言えます。