「相続にかかる費用」の話!相続する前に必ず知っておきたいこと

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必ず知っておきたい「遺産相続に関する費用」

2015年1月から相続する財産のうち、非課税枠が縮小された相続税。

非課税枠は相続する人数によって変わりますが、たとえば、これまでは7,000万円までの資産が非課税でした。(子ども2人が相続する場合)
しかし、2015年1月からは、4,200万円を超えると課税されるようになったのです。

遺産相続にかかる費用は、ざっくり大きく分けて以下の2つがあります。

【1】役所等に必ず支払わなければならない実費
【2】専門家に手続きを依頼した場合の手数料

遺産相続の手続きは、基本的にすべて自分ですることが可能ですが、平日に手続きをしなければならないことが多いため、 時間がとれないという方は専門家に代行してもらうのが得策です。

役所等に必ず支払わなければならない実費

必ず支払わなければならない実費には、「不動産の名義書き換え」と「預金等の名義書換え」などがあります。詳しく見ていきましょう。

不動産の名義書き換え(相続登記)

【登録免許税】
相続の対象となる不動産の固定資産評価額の0.4%となり、1,000万円の土地なら1,000万円×0.4%=4万円となる。

【登記事項証明書】
不動産1件につき1,000円

【戸籍謄本】1通450円
相続人の人数分が必要となる。

【除籍謄本】1通750円
亡くなった人の戸籍

【住民票】
1通100~300円

【印鑑登録証明書】
1通100~300円

【固定資産税評価証明書】
1通100~300円

預金等の名義書換え

【戸籍謄本】
1通450円
相続人の人数分が必要となる。

【除籍謄本】
1通750円
亡くなった人の戸籍

【住民票】
1通100~300円

【印鑑登録証明書】
1通100~300円

【固定資産税評価証明書】
1通100~300円

戸籍や住民票は他の手続きで使ったものを返してもらって、 別の金融機関などで再利用することが可能です。ただし、印鑑証明書は、金融機関の数だけ必要になりますので注意です。

専門家に手続きを依頼した場合の手数料等

弁護士、司法書士、行政書士、税理士など、数多くの専門家が相続手続きの代行を行っています。
そのため、各分野の専門家それぞれに料金体系があります。以下は料金の目安として参考にして頂ければと思います。

相続手続き代行料金の目安

【不動産の名義書換え代行】
目安料金:3~10万円
専門家:司法書士

【戸籍収集の代行】
目安料金:2~5万円
専門家:司法書士

【裁判手続きの代行】
目安料金:数十万円~
専門家:弁護士

【相続税申告の代行】
目安料金:数十万円~
専門家:税理士

なお、相続対策は、生前に対策を実施することが、とても重要です!
相続する前にやっておけばよかったなとなる前に、相続専門のプロ集団がサポートしてくれる全日本相続専門所】に今から相談すると良いかもしれませんね。

相続関係の裁判で争われる事例

裁判で争われる事例には、次のようなものがあります。

【1】同族会社において、会社の経営権を争う

【2】相続人が相続財産を横領したり隠匿したりする

【3】不動産の遺産分割がまとまらず、不動産の権利を争う

【4】相続人の1人が預金の解約に同意しないため、預金が解約できない

【5】偽造された遺言書により分配が行われたため、遺言の無効を争う

【6】偽造された遺産分割協議書により分配が行われたため、遺言の無効を争う

相続関係の裁判で注意すべき点

相続の裁判は、相続に納得がいかないからといって、いきなり裁判をすることはできず、まず家庭裁判所に遺産分割調停(話し合いによる解決)を申請しなければならないのです。

その後、家庭裁判所で下された審判結果が不服の場に裁判が実施されるという流れになっています。