重要な役割を果たす「不動産登記」
「遺産相続」とは、亡くなった人の遺産を相続人が受け取ることを指し、遺産相続で土地や建物を受け取る(相続する)ということは、言ってしまえば「不動産登記によって相続不動産を自分の名義にする」ということを意味するのです。
そして、遺産相続時にとても重要な役割を果たすのが、「不動産登記」なのです。
そのため、遺産相続で得た不動産(土地や建物など)は、トラブルを避けるためにも必ず不動産登記をしておいた方が良いと言えます。
今回は、遺産相続時に役立つ知恵として、なぜ不動産登記をするべきなのか。また、相続時の不動産トラブルの事例などを紹介します。
遺産相続時の不動産登記は義務なの?
遺産相続時にトラブルを避けるために不動産登記はしておいた方が良いという事は理解できたと思います。
しかし、実は、不動産登記は絶対にやらなければならないという「法律上の義務は無い」のです。
そのため、相続によって受け取った不動産(土地や建物など)の名義を変更せずに、亡くなった人のままにしておいても構いませんし、亡くなった人の名義のまま、住宅にずっと住み続けることも可能です。
意外かもしれませんが、日本には、明治時代に亡くなった人の名義のままの土地が、たくさん存在していますし、そのような土地で農業を営んでいたり、新しい家を建てて住んでいる人も少なくありません。
では、なぜ、みんな不動産登記をするのでしょうか。理由を詳しく見ていきましょう。
なぜ、不動産登記をした方がいいの?
上記まで読むと「じゃあ、なぜ、不動産登記をした方がいいの?」という疑問が浮かぶと思います。
その理由は、『不動産登記をしなければ相続時にトラブルになる可能性が高い』からです。
確かに、不動産登記は戸籍謄本を揃えるなど、それなりに面倒な部分もあります。しかし、それ以上に不動産登記をしなかったために「相続トラブル」になるケースが多発しているのです。
相続した土地がいつの間にか他人の物に!?
不動産登記とは、「第三者対抗要件」と言われています。
第三者対抗要件とは、不動産登記をしていなければ、その不動産(土地など)を他人に対して「この不動産は自分の物だ」主張できないということです。
つまり、不動産登記をせずに、その不動産(土地など)を自分の物だと言っても、別の他人がその土地の不動産登記をしていれば、その土地は他人のものとみなされるのです。
たとえ他人が、何かの間違いで自分が買ったものだからと登記をしてしまえば、その土地は「永久に他人の物」となるのです。
自分が遺産相続で取得した不動産(土地など)であると裁判で主張して認められたとしても、土地は絶対に返してもらえません。
不動産登記は、【先に登記をしたものが勝つ】のです。これは、覚えておきましょう。
実際に対策をしている人は、相続専門のプロ集団がサポートしてくれる【全日本相続専門所】に相談している事が多いですよ。
不動産登記の重要性を再確認
遺産相続で取得した土地や建物などに不動産登記をしなくても、実際は法律違反にはなりません。
しかし、先述したようなトラブルにならないようにしておく必要はあるでしょう。
さらには、登記をしていないと相続不動産を売却しようと思った時に、スムーズに事が進まない場合があります。
なぜなら、相続した不動産の売却をする時は、不動産の名義が「現在生きている人間の名義」になっていなければならないからです。
相続した不動産を亡くなった人の名義のまま放っておくと、不動産を処分しようと思っても身動きが取れなくなることもあります。
相続不動産を処分したくても身動きが取れず、その間も固定資産税の請求は届きます。
実際にこのような事で困っている人は少なくありませんし、そうならないためにも、相続専門のプロ集団がサポートしてくれる【全日本相続専門所】に相談して、不動産登記をすることをおすすめします。