「築浅住宅」VS「築古住宅」購入してお得な物件はどっち?

近年リサイクルショップが急展開を見せています。

必要の無くなった物が必要としている人に安価で手に渡り、経済的にも環境的にも優しいとされています。

中古の商品を購入する事のメリットは、新品では購入出来ないものでも購入できるところにあります。

ブランド品などのように、同じ商品を比較することはありません。

しかし不動産物件の場合でも「新築の物件」では手に入れる事が出来ないほどの高額であっても、中古であれば購入できると言う面では同じなのです。

 

■「築浅物件」「築古物件」では、どっちがお得?

中古の不動産物件と言っても、築年数の浅い「築浅物件」と、建物評価額がほぼない「築古物件」などさまざまです。

不動産物件の価格は主に立地面に左右される性質もあります。

それは、立地面が良ければ簡単に借り手が決まり、売却時も購入者が付きやすいためです。

・交通が不便な場所にある新築に近い築浅物件

・好立地であるが、築30年以上の木造、タイル張りの水回りと居住に不便な築古物件

このような場合、どちらを購入するでしょうか?

直ぐに居住できると言う面では、新しい物件の方が良いです。

しかし毎日の生活に重点を置いた場合、立地面は重要です。

このように、不動産物件の良し悪しは単純な比較ではないため不動産鑑定士の力を借りるのも一つの手段と言えます。

 

■不動産鑑定士の建物評価額

不動産鑑定士とは、公認会計士と並ぶ国家資格の一つで、相続税・固定資産税・公示価格・基準値価格などの土地評価に不かい関係性のある士業です。

その不動産鑑定士が建物の価値を評価する際に基準として、不動産鑑定評価基準があります。

この不動産鑑定評価基準には、建物の価格形成要因が9つあげられています。

1、 建築(増築・改築・移転情報も含む)の年次

2、 面積・高さ・構造・材質

3、 設計・設備の機能性

4、 施行の質・量

5、 耐震性・耐火性などの建物性能

6、 維持管理状態

7、 有害物質の使用の有無と状態

8、 建物と周辺環境の適合状態

9、 公法・私法上の規制と規約

査定基準となる内容の中でも、一番身近で誰にでもその判定が理解できるのが築年数です。

築年数は建物の鑑定評価を行う際に重要な要因として経過年数に応じた減価を行い評価します。

「古ければ価値が低い」とは限らないのです。
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■築古物件の活かし方

鉄筋コンクリート造のマンションは築40年が経過していても構造上に大きな問題は生じません。

近年の建物は100年建築と言われるぐらいに建物の寿命は延びているのです。

エレベーターを初めとする共用部分の大規模修繕を定期的に行えば、築年数を気にする事なく利用ができます。

最近はリフォームに対する考え方も変わり、中古マンションをオリジナルのデザイナーズマンションに変える事で付加価値を高めると言う人も多いです。

建物価格を安く抑える事で、内装工事に費用を存分にかける事ができるのです。

新築を購入するよりも低価格で、新築よりも高級な仕上がりに作り替える事ができるのです。

そのため【新築建物価格 > 中古建物価格+リフォーム費用】と言う関係性が成立している事で、築古物件でもお得になるのです。

ここで注意が必要となるのは、築古物件は頻繁な点検・修繕が増えるため、月々にかかる修繕積立金が比較的高い事が多いことです。

購入後の計画は、住宅ローン等の他の費用も併せて維持管理費用を考える必要性があるのです。

 

■まとめ

日本人は新しいものが好きと考えられていました。

そのため、他国に比べてリサイクル品を利用すると言う意識の低さは、住宅に関しても同様でした。

住宅も一度でも誰かが購入していると言うだけで居住の有無に関係なく価格が下がっていたのです。

最近では、若者を中心に古いものを見直す・こだわらない等の傾向が出てきています。

また住宅の耐用年数も最近では、減価償却で定められた耐用年数の倍は利用可能であると考えられています。

このようなさまざまな要因が重なる事で、立地が良ければ中古でも構わないと言う人が増えてきたのです。

新築マンションよりも中古マンションの方が良い立地であることが多いため、中古マンションに注目が集まる結果となっているのです。

オリジナルでオシャレな住まいに憧れる人は、中古住宅のリノベーションと新築を比較し考えてみてはいかがでしょうか?